2012年10月の業界動向とウワサ


 つい先日まで30度を超える暑い日々が続いていたと思えば、急激に秋の気配がやってきて、パチンコ業界は年末の機械選びに忙しくなってきました。今年は目立つ機械はないかも……と思いきや、パチンコもパチスロも大ヒットが期待できるマシン目白押し! こりゃホールさんも機械選びが大変! ユーザーは時間がどれだけあっても足りないかも。

 11月にはパチンコ、12月にはパチスロと何となく棲み分けられた感がありますが、今回のコラムでは主にパチスロの新機種について。まずエンターライズからはバイオハザード5が登場。ゲーム性は通常のパチスロ同様、リール上に液晶画面があり、さらに右側にも可動式のミニ液晶を搭載。新しい試みでゲーム性の幅を広げています。パッと見、プレイしにくいように感じますが、試打した感じでは違和感なし。エヴァンゲリオンでお馴染みのフィールズが販売を手がけるだけあってすでに5万台近く売れているとか。大ヒットですね。

 続いて大都技研。大都からは先月ノーマルタイプで発表された秘宝伝後継機種の本命、秘宝伝〜太陽を求める者達〜が登場。こちらは10万台をも狙うと営業マンは息巻いておりますが。ただし確かにヒットする要因は多数。まず出玉。純増2.8枚のAT機能を搭載。これはパチスロ聖闘士星矢と同じスペック。通常時にリプレイフラグが多数立つのは仕方がないところでしょうが、あまり違和感なく打てるかどうかがポイントになりそう。また押忍!番長2のようにゲーム数解除がメインで、疑似ボーナスあり、上乗せあり、ダブル天井ありと、ヒットする要因多数。あとはバランス次第とも言えますが、少なくとも無視はできない1機種になりそう。

 続いてユニバ。東京で大々的な展示会を行ってから、情報がピタっと止まってしまい、本命スペックはまだ通過していないと言われているスロット牙狼。この原稿が世に出る頃には前倒しでミリオンゴッド神々の系譜ゼウスを出すか、スロット牙狼で行くかが決定しているはず。

 そしてサミー系ですが、鬼武者の後継機種がそろそろスタンバイなんて噂は聞こえてきていますが、真相はいかに。また年度末までにはあの大物版権モノを出すとか出さないとか。最近パチンコの販売状況が厳しいですからね。ここで一発大ヒットを狙いたいところ。

 パチンコメーカーからは最近積極的に新機種を投入している三洋物産。スロット聖闘士星矢がウケているのでその後継機種も期待されますが、12月に大工の源さんが再びパチスロで登場。源さんは一度5号機初期にテスト販売された経緯がありますが、今回は悲願の全国発売。ただ打てばわかりますが、キャラ設定やゲーム性、あの花火師にウリ二つ。問題にならないのでしょうかね……。

 その他にも山佐からキュロゴスの後継機種が発売されます。詳細は明らかにされていませんが、多分ノーマルタイプでしょうから、ヒットは望めません。が、こういった機種を定期的に発表するのは大事かと思います。もちろん現在の主流はART機。しかしジャグラーが未だホールの不動機種と考えるならば、必ずその層のユーザーはいるのですから。
PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。