2012年9月の業界動向とウワサ


 ホールが最後まで悩みに悩んで、結局多くのホールが大量導入した「CRぱちんこAKB48」。導入がスタートして10日目で原稿を書いておりますが、稼動は好調。もちろんホールの優劣はありますが、これだけ稼動していれば大成功といえるでしょう。大量導入して勝負したホールも納得しているはず。

 実際大手データサイトの数値を見ると、ぱちんこAKB48の稼働状況は他機種の初動にはないくらいの数値を叩き出しており、いよいよ新曲が投入される3週目になっても数値が落ちなければバケモノと言ってもいいようなデータが出ております。またユーザーから見ると残念な話ですが、少々甘いスペックで、ホールサイドからすれば「利益が取りづらい」だろうと推測されていました。が、パチンコは釘を締めれば何とでもなるからか、きっちり利益を取っているところが多いようです。

 さらにメーカー組合でも自粛されている遊技機のCMも、重力シンパシーのミュージックCMとして流しているので、事実上CM解禁。こういった動きには当然賛否両論あるのでしょうが、ホールサイドとしては有難い施策であるのは事実。イベント規制で何にもできない中、新台を買うしかアピールすることができない。その新台もだんだんと短命になっていますからね。京楽産業は、前機種のCRぱちんこウルトラマンタロウに続いて、稼動貢献する機械を発表。こうなると、さらに京楽ブランドのイメージは上がりますね。

 ちなみに京楽産業の次機種はCRぱちんこ必殺仕事人桜花乱舞。仕事人シリーズ最新作で継続のところでバトルスペックを採用。ウルトラマンシリーズしかり、バトルタイプには定評あるメーカーなので、安定した稼動が見込めそう。パチンコは京楽産業が完全に一歩リードしたと言えるでしょうね。

 その後を追うメーカーの情報をいくつか。まずは三洋物産。海シリーズを年末に向けて発表するとか。ちょっとこの時期には厳しいかと思いますが……。続いてニューギン。こちらも花の慶次シリーズ最新作を間もなく投入予定らしい。慶次も今更感がありますが、果たしてデキはいかに?

 リングが未だ絶好調の藤商事からは、モーニング娘要するハロープロジェクトとタイアップしたマシンを発表。AKBがヒットしたこともあり、アイドルモノとして注目されるのは間違いないでしょう。新枠になってから勢いがないだけにここで挽回したいところ。

 というように年末に向けてパチンコのメジャー機種が一気に発表されました。逆にパチスロのほうは規則の問題か一気にトーンダウン。年末商戦に名前が挙がっているのはユニバのスロット牙狼とミリオンゴッドの後継機種くらい。他のメーカーも噂は聞きますけれど本当に出るのか出ないのか。鬼武者のGODタイプとか、バイオハザードあたりは出てきてほしいところ。

 こういった大型タイトルマシンですら、メーカーの目標に届かなくなってきており、それ以下の小物はホールさんが機械を見にすら来てもらえなくなっている現状があります。メーカーの淘汰も来年は間違いなく進みますね。ホント売れていないメーカー結構ありますから。

PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。