2025年6月の業界動向とウワサ 【最終回】
2025年6月11日(水)
パチンコ業界内で仕事をしていると、「現状をどう打破して未来へ産業を引き継いで行くのか?」だったり「今の惨状は誰の責任なのか?」という話になることがあります。業界の事業を大別すると、ホール運営と機械メーカーに二分されますが、ホールサイドからはメーカーが機械を売り過ぎ、抱き合わせの横行が問題で新台の値段も高い、なんて話が低迷理由としてすぐに上がってきます。メーカーサイドはホールサイドに直接苦言を呈することはありませんが、もう少し薄利で機械を使ってもらえれば…なんて言葉が出てきたりはします。しかし、すぐさまホールサイドから「それでは機械代を下げて好きな機種だけ買わせて欲しい」…と返されてしまう。
こんなやり取りがSNSでは日常的に行われているので、ユーザーもその構造の問題を知ることとなり、こういったことを含めてパチンコに近づかなくなる人も少なからずいるのではないか? SNSでの発言は自由と言っても、それがマイナスプロモーションになっていることに気がつかないのだろうか。いや、気がついているのだがそんなことで「業界」は揺るがないと、おそらくどこかで思っているのでしょう。う~ん、かなり崖っぷちまで追いやられていると私は思いますけど……。
さて、ここから私の個人的意見になりますが、ファンを増やす、もっと言えば業界を変えられるとすれば、結局のところそれはホールサイドの意識改革しか道はないと考えます。メーカーは行政とタッグを組んで増客できる機械を開発する時が来るかもしれない。しかしその際の販売方法や値付けの概念が変わるとはとても思えません。ただでさえ顧客(=ホール数)が減っている現在において、もし増客可能な遊技機が販売されたとしたら、機械代のさらなる値上げも十分にあり得ます。
なのでホールサイドの意識改革をさらに進めるべきです。新台はもちろん必要ですが、その販売方法に疑問を持つならば“買わない勇気”をそろそろ持てばいいのではないでしょうか。全てのメーカーと付き合うことも大事ですが、本当の意味で機械を選別してホール独自の色を出していってはダメなのか? こういった動きは少しずつ進んできてはいるものの、まだまだ改革とまではいかない鈍い動きです。そろそろ本気で取り組むホール企業が出てきてもいい頃合いのような気がします。
例えば今の時代に「海物語専門店」は不可能でしょうか? パチンコの代名詞と言われている海物語シリーズも近年はどんどん設置シェアを落としています。ですがそのゲーム性は全てのファンに認知されており、昨今の高単価マシンに比べれば遊べるはず。たとえダメな海物語だったとしても、一年以上は設置して運営できる可能性は高い。そうなれば薄利でも運営できる可能性は上がり、メーカー対応も一社との駆け引きだけになります。
これは極端な例になりますが、今こそ少し専門的な店作りが可能だと思っています。正確にはそれに耐えうる機械ラインナップが揃っているから可能なのです。今こそホール毎に色を打ち出し、ファンを楽しませてほしい。それはホール企業にしかできないことです。
最後に。縁あってこういった場で私見を含めてコラムという形で書かせて頂きましたが、今回で最終回となります。長らくお付き合い頂きましてありがとうございました。
こんなやり取りがSNSでは日常的に行われているので、ユーザーもその構造の問題を知ることとなり、こういったことを含めてパチンコに近づかなくなる人も少なからずいるのではないか? SNSでの発言は自由と言っても、それがマイナスプロモーションになっていることに気がつかないのだろうか。いや、気がついているのだがそんなことで「業界」は揺るがないと、おそらくどこかで思っているのでしょう。う~ん、かなり崖っぷちまで追いやられていると私は思いますけど……。
さて、ここから私の個人的意見になりますが、ファンを増やす、もっと言えば業界を変えられるとすれば、結局のところそれはホールサイドの意識改革しか道はないと考えます。メーカーは行政とタッグを組んで増客できる機械を開発する時が来るかもしれない。しかしその際の販売方法や値付けの概念が変わるとはとても思えません。ただでさえ顧客(=ホール数)が減っている現在において、もし増客可能な遊技機が販売されたとしたら、機械代のさらなる値上げも十分にあり得ます。
なのでホールサイドの意識改革をさらに進めるべきです。新台はもちろん必要ですが、その販売方法に疑問を持つならば“買わない勇気”をそろそろ持てばいいのではないでしょうか。全てのメーカーと付き合うことも大事ですが、本当の意味で機械を選別してホール独自の色を出していってはダメなのか? こういった動きは少しずつ進んできてはいるものの、まだまだ改革とまではいかない鈍い動きです。そろそろ本気で取り組むホール企業が出てきてもいい頃合いのような気がします。
例えば今の時代に「海物語専門店」は不可能でしょうか? パチンコの代名詞と言われている海物語シリーズも近年はどんどん設置シェアを落としています。ですがそのゲーム性は全てのファンに認知されており、昨今の高単価マシンに比べれば遊べるはず。たとえダメな海物語だったとしても、一年以上は設置して運営できる可能性は高い。そうなれば薄利でも運営できる可能性は上がり、メーカー対応も一社との駆け引きだけになります。
これは極端な例になりますが、今こそ少し専門的な店作りが可能だと思っています。正確にはそれに耐えうる機械ラインナップが揃っているから可能なのです。今こそホール毎に色を打ち出し、ファンを楽しませてほしい。それはホール企業にしかできないことです。
最後に。縁あってこういった場で私見を含めてコラムという形で書かせて頂きましたが、今回で最終回となります。長らくお付き合い頂きましてありがとうございました。
PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。