2019年6月の業界動向とウワサ


 未だ高射幸機に支えられているパチンコ・パチスロ市場。パチンコならば初代北斗無双、パチスロならばバジリスク絆にハーデスやミリオンゴッド凱旋がこれにあたります。特にパチスロは段階を経て高射幸機の設置割合を下げていく申し合わせがあったものの、6号機の供給が間に合っていないことからうやむやになり、結果最後まで高射幸機を保有しているホールが勝ち組になりそう。ルールを守って減台したホールは文句の一つも言いたくなるでしょうね。

 とはいえ、これは自主規制の話であり、設置期限が過ぎた機械は撤去しなくてはなりません。メインどころの設置期限は気がつけば今年の年末で、もう半年程度しか猶予がないのです。SLOTまどかマギカ、アナザーゴッドハーデス、バジリスク絆など、設置台数はバジリスク絆が断トツで残っていますが、他2機種を含めて来年のお正月には設置が残らなくなるはずで、楽しめる期間はあと少しです。

 さて、そうなるとホールは撤去機種のコーナーをどうやって埋めたらいいのか。当然のことながらその時に一番良いと言われる機械に変えていくしかないのですが、最も優先して考えたいのは撤去対象機種の後継機種。ユニバーサルグループからは後継機種の噂が出ては消えてという感じではあるものの、実際のところどうなっているのか。ユニバカ×サミフェスといったファンイベントで後継機種のイメージはお披露目済みですが果たして……。

 最初に設置期限オーバーとなるのはSLOTまどかマギカですが、その後継機種のデビューがいよいよ決定したようです。以前から噂されていた新編叛逆の物語をベースにして開発されたようで、その世界観を壊さずに開発完了。初代まどマギの設置期限が切れる9月頭から順次設置が開始されるようです。

 気になるスペック詳細はまだ明らかにされていませんが、リゼロのような超高純増タイプではなく、現行機種に似たようなスペックとのこと。また、上乗せはリミッターの関係もありゲーム数上乗せではなく枚数上乗せタイプとのこと。筐体はユニバカでお披露目したものと同様。注目機種なので正式に発表されたら情報が多数出るはず。

 ユニバーサルは同時に「Pハイスクール・フリート」を発表。また、サミーからは「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」……通称「あの花」のパチンコ・スロットが同時に発表されました。ここに来てアニメ会社大手のアニプレックス作品が市場を席巻しています。アニメ業界ではたくさんのファンを持ち、この3作はすべて映画化されているのもポイント。アニメファンだけでなく、幅広く作品が知られている可能性が高いので、少しでも稼働貢献する可能性を秘めています。

 その他の新台にも軽く触れておくと、パチンコは大型タイトルが毎月のように発表され、7月には牙狼と必殺仕置人、8月にはリング最新作が続き、9月には北斗の拳が登場するとのこと。9月発表の北斗あたりからは確変突入率のリミットが撤廃されていてもおかしくないので、そろそろ長く使えそうな機械が登場してほしいというのが本音。

 スロットは、まどか叛逆以外にこれと言って大型タイトルは聞きませんが、マイジャグ4の再販が行われるという噂が流れており、ユニバ新機種よりもこちらをどう押さえるかがここ1年の営業には影響しそうです。というのも、順次ジャグラーシリーズの設置期限が切れていくので、目先のことだけを考えればその補充はとても重要。しかし北電子が市場に投入する台数を制限しているので、どうしても取り合いになってしまう。これもメーカー戦略でブランディングを高める上ではいいのですが、供給があまりにも間に合っていないため中古機も高騰するばかり。ホールにとって一番頭の痛い問題でもあります。

PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。