2018年6月の業界動向とウワサ


 いよいよ新時代に突入…パチンコもパチスロも新規則対応機が保通協を通過したとの情報が入りました。まだ正式に発表しているメーカーはありませんが、噂話も含めてどのような機械が登場するのか、早速ウォッチしていきましょう。

 まずはパチンコ。もちろんポイントは設定搭載タイプか否かです。すでにティザーPVで設定搭載を謳っているので、設定搭載タイプであることは間違いない……そんな発売可能タイトルを一番に試験に通したのはSANKYOと言われていますが、その通りになるかどうか現時点では未定。ただしSANKYOだった場合、同社は6段階設定搭載であることを公言していますので、試験が増えるとしても6段階設定で通しているはず。

 試験が増えるとはどういった意味なのか? 設定機能は6段階まで搭載可能ですが、6段階にすることによって実射試験を6段階分やられると試験に落ちるリスクが高まります。それでも魅力ある機械を開発したほうが得策と考えたのでしょう。当初は2〜3段階設定が主流になると言われてましたが、設定搭載タイプの魅力を全面に押し出したマシンが一発目のタイトルとなるかもしれません。

 続いてパチスロ。こちらは適合の話をしばらく聞きませんでしたが、6月に入って複数のメーカーが適合したという噂をキャッチ。これも完全に裏をとったわけではありませんが、大都技研・北電子・三洋物産あたりが6号機適合メーカーと言われています。

 特に具体的な噂が出ているのは2メーカー。まずは三洋物産で、海物語をベースにした高純増機が試験を通過したという噂があります。ただし純増がどれくらいなのかは未定。また、そのシステムを実は聖闘士星矢に活かしたいがためのテスト申請に近しい申請だったという話もあり、こちらはお蔵入りになる可能性大か……。

 もう1つは大都技研。こちらは番長シリーズで登場すると言われており、早くも発売を匂わせた話がちらほら。まだ手持ちの機械があるようで、先にそちらを販売してから6号機の発表となるようですが、6号機を餌にした販売戦略をすでに組み出しているのでしょうか。

 現時点で具体的な噂が出始めているのは、パチンコではSANKYO、パチスロでは三洋物産と大都技研になりますが、今後いろいろなメーカーから適合が続くことは容易に想像できます。しかし現状は旧基準機がホールに設置されていて、まだ手持ちの機械を各メーカーが販売している最中です。新規則マシンは新しいことが許されているので魅力的ではありますが、射幸性という意味では確実に現行機種より下がっているわけで、残念ながらいきなり大ヒット機種が出るなんてことはないでしょう。ただし3年後にはそういったマシンの設置比率が100%になりますから、ホールサイドとしては慣らし運転がてら少しずつ設置していくものと予想されます。一般ユーザーの皆さんは面白くて勝てる機械を遊技すればいいのですが、そういったマシンを見かけた時は「これからはこういうマシンに変化していくのだな」と気にかけて頂ければイチ業界人としては幸いです。

 さて、そのほか個人的に気になったニュースとしては、サンセイR&Dから登場するセクシー女優共演の「CRジューシーハニー2」について。本機は女優さん自体が中国で絶大な人気ということから、インバウンド対応で中国人をかなり意識した販促活動をしているという噂があります。東京オリンピックに向けて海外から多数の旅行客が訪日しており、爆買いなんて言葉も生まれています。しかしパチンコ業界はそのゲーム性の難解さ、またギャンブルであるようでギャンブルでない「PACHINKO」を遊ぶことに敷居の高さを感じるのか、どうしても観光客をお客様として取り込めないでいました。そこにジューシーハニーが風穴を開けることができるのか。その挑戦に期待したいですね。

PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。