2014年2月の業界動向とウワサ


 今年の4月に消費税が8%に上がるのはご存知の通り。パチンコ業界も例外ではなく、消費税増税によってパチンコのルールが変わるかもしれません。

 パチンコという遊びは、1玉4円まで貸玉料金を設定することができます。当然ながらこの貸玉にも消費税は掛かっており、正確には税込4円。正確な1玉の貸玉料金は3.81円となります。よってそのまま消費税8%に対応するとなると、3.70円まで事実上の値下げとなります。

 この考え方を、消費税は外税として計算し1玉4円で貸玉設定してもよいのではないか? と変更しようとする動きがあります。もちろん内税にするか、はたまた外税にするかはホールの自由なのですが、今まで実は曖昧だった消費税の掛け方を所管省庁が一般人の意見を聞き取り、最終決定する方向で進んでいます。

 もし外税にするとどうなるか? 貸玉は4円。そこに8%の消費税が掛けられるので、1玉の貸玉料金は4.32円となります。こうなると100円で出てくる玉数は23.1発。球数が少数点になることはあり得ないので、繰り上げすると100円で24玉貸しというホールが出てくるかもしれません。たかが1玉、されど1玉。ここ30年近くは100円で25玉貸しというのが当たり前でしたが、これから貸玉の値付けが変わるのは間違いないでしょう。

 これによって特殊景品の交換率も地域によっては県内全てで“脱等価“に向かうところも出てくるでしょうし、その先駆けを担った関西地区もさらに交換率は下がるのではと言われています。現場ではまだ正確に決まっているわけではありませんが、我々ユーザーは消費税増税の対応以降、そのあたりも気にしていたほうがよいのは事実です。

 全国のホールで画一的に等価交換が進むのは営業の個性を奪うところがありましたが、逆をいえばどこのホールでも交換率を気にせず遊ぶことができました。しかしこれからはホールごと、もしくは地域によって多少の違いが出てくると思います。以前なら交換率について明確に店内告知されていましたが、現状ではそれができない地域もあるので、一度交換しないとその違いがわからないのは問題のような気もしますが…。

 今回は新台事情ではなく消費税対応に紐づいた業界対応について書かせてもらいましたが、いずれにせよそれによってホールが少しでも遊びやすい環境になってもらいたいものです。

PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。