2013年3月の業界動向とウワサ


 ここにきて、急激にパチスロの稼働状況が悪くなったと言われています。年末に発表された秘宝伝だけでなく、期待をして導入されたミリオンゴッド神々の系譜ゼウスver.までも、イマイチな結果。稼働状況の良かった花の慶次も結局は尻つぼみ。昨年の番長2、北斗くらいの強さを求めるのは酷だったのか、すでにどの機種も減台する傾向に。ホールからすればパチンコだけでなくパチスロもいよいよ厳しいのかと、5円スロットの導入がやたら目につきます。

 実際のところ機械が悪いのか、ホールの使い方の問題なのか。はたまたユーザーが本当に見切りを付けてしまったのか? 全てに問題があるとは思うのですが、とりあえずホールの購買意欲がかなり低くなっているのは事実。パチンコもパチスロも大ヒット機種は今年もう出ないのでは……と言われています。

 そんな中、パチスロではあの北斗の拳最新作が満を持して登場! 6月にホール納品と噂されていますが、果たしてそのデキはどうなんでしょう。メーカー側は秘宝伝と同じように10万台突破を狙っていきたいところでしょうが、秘宝伝、牙狼、ゴッド、そしてエヴァまでもが厳しい状況で、たくさん台数を抱えることができるのか。ただパチンコの稼働状況を見ると、やはり北斗神話はあるようにも思います。まだ機械が発表されていないので、もちろん中身次第でしょうが、業界の救世主になってくれるかどうか。楽しみです!

 とりあえず他のメーカーで言えば、平和オリンピアのアントニオ猪木が4万台完売で評判良し。5月の連休明けには某大ヒットゲームキャラクターそっくりの鬼の城なるマシンがユニバーサルから登場。大都技研も前から名前だけ出ている忍魂の後継機がそろそろかと。まあ、全体的に見て超メジャータイトルは北斗の拳以外にはなさそう。

 さて、以前から深刻で相変わらず復活の兆しのないパチンコ。その中でも北斗の拳はここ最近の機種にはない強さを誇っていますが、それ以外のマシンはパッとしない。冬のソナタFinalも思ったほどの稼働ではなく、短命で終わるのではないかと言われています。そう考えると京楽はAKB48とウルトラマンタロウ以外はかなり厳しい結果になっていますね。

 また、新しい流れとしてですが、羽根モノ復活を命題にしているホールも増えていますね。メーカーから羽根モノの新機種がいくつか出たのも理由の1つですが、先駆者アムテックスのトキオデラックスが1万台以上売れて、なおかつ稼働がいいことからこの流れができあがっているように感じます。

 羽根モノはパチンコ本来の醍醐味が味わえるという人も多く、私個人も羽根モノ世代。当然うれしい流れではありますが、羽根モノの運用はマメで精度の高い釘調整と低粗利で営業することが第一条件。デジタルもののように確率に当選して出玉を得るのとは違います。落としだったり寄りだったり、また役モノの癖もあるでしょう。粗利率も昔に比べたら大分違います。果たして昔の流れに戻すことができるのかどうか。全てはホールの運営次第です。ただ、この流れは歓迎したいところ。メーカーさんには是非これからも羽根モノをリリースしていってほしいものです。

 そしてパチスロメーカーさんにはユニバーサルのクランキーコレクションのような技術介入機、またはリーチ目タイプの機械を一定数は出し続けてほしいところですね。
PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。