2012年1月の業界動向とウワサ


 新年明けましておめでとうございます。今年もこのコラム、及びパチンコファイトをよろしくお願いいたします。

さて、新年一発目のコラムになりますので、今年のパチンコ・パチスロ業界の予想を書いていこうと思います。天気予報的に言えば今年は、曇りところによりにわか雨。残念ながら明るい話題は極めて少なく、悪い話が多くなるのは間違いないところでしょうね。

 何よりも注目したいのが遊技機の規則。規則改正が行なわれる(発動する)という話もありますが、その議論は始まるかもしれないけれど、今年に動きがあるかといえば、ないというのがメーカー関係者の見方。もし行なわれるならばパチンコに対して厳しい決まりができるのではないかと言われています。これ以上パチンコ開発で締め付けられると、今年はさらに……。

 対するパチスロですが、こちらも楽観視できませんよね。昨年末は機械の試験適合状況も悪く、これはART機に対する試験締め付けという見方もできます。ただし現時点では規則的に何も変わったわけではなく、今年1年、昨年同様の機械が発表され続ければ、パチスロ業界は安泰。ホールからすれば明るい兆しが見え始めたスロットコーナーだけは現在の勢いをキープしたいというのが本音。

 さてホール営業では、昨年イベント規制があり転機を迎えたのは間違いなし。今年もその規制が弱まることはないでしょうし、コンパニオン等の来店系イベントも厳しくなると予想する関係者も多数。ホール営業は地道に出玉の出し入れを調整し、お客様の顔を見ながら常連さんを大事に営業するしかない。ただ時代は変わり、1000台を超える大型店も増えていますから、昔のようには行かないのは事実。でも大々的にお店の考えやイベントが打てないのですから、そういったことをこまめに行えるホールが勝っていくのだと思います。

 ちなみに私達のような機械販売会社はますます厳しくなるでしょうね。メーカーの統合も進み、メーカー格差は今年ますます大きくなるでしょう。大きなメーカーほど直販体制が整っていますので、我々代理店業はもう終焉を迎えるのかもしれません。ホール側も我々のような、機械販売屋であり、ある意味コンサル的な役割を果たす会社を必要としなくなっています。大手チェーン店になれば、そういった部署も存在しますからね。街の商店街から八百屋がなくなり、大型スーパーで買い物をする。いよいよパチンコ業界もそういった商売へと完全に変化を遂げていくのが今年。メーカーの統合が進み、ホールの統合はないにせよ、買収合戦が続き、大手がより大きくなる。それが時代の流れ……なんでしょうか。

 最後に。カジノ解禁の動きも加速すると、その分、パチンコ・パチスロへのバッシングは大きくなるはず。曖昧な部分に守られてきた業界ですから、その議論が進むと、良いこともあれば悪いこともあるでしょうね。これも避けては通れないこと。一連の流れを業界の片隅で見ていきたいと思っています。
PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。