2023年1月の業界動向とウワサ


 今年も当コラムをよろしくお願いいたします。2023年はパチンコ業界にとってどのような一年になるのでしょうか? 業界の流れを知ることによって、ファンの皆様が少しでも「より楽しく打てる」ようになることを願いながら、筆を進めて参りたい所存です。新年一発目のコラムということもあり、2023年に業界内で起こり得ることを予測していきましょう。

①スマートパチンコが導入される
 昨年スマスロがデビューして、パチスロ全体の盛り上がりにかなり貢献しましたよね。今年はスマパチのデビューが決定しており、期待する声もかなり多いです。実際には昨年末に大一の直営店でひっそりスマパチがデビューしていますが、こちらはフィールドテスト機ということでスペックも甘タイプのみ。通信等のテストが終わったら撤去することが決まっています。
 スマパチの本格的なデビューは4月前後と言われておりましたが、現時点でアナウンス(新機種発表)がないことを考えると、もう少し遅れる可能性はありますね。いずれにせよ、スマパチも現行パチンコ機に比べて許されるゲーム性がいくつかありますので、ゲーム性の幅が広がることは間違いなし。スマスロが先行して成功していることもあってか、スマパチも違和感なく遊べるでしょうから、人気になることは間違いないでしょう。デビューが決定したら、このコラムでも詳細について説明していきたいと思います。

②パチスロの完全復活
 ここ2年ほどはパチンコのスペックが飛躍的に跳ね上がり、ホールの主役はパチンコでした。スペックというよりもとにかく瞬発力がもの凄くて、時間あたり5万発を超える出玉を吐き出す機械も珍しくなくなったのはご存じの通り。しかし昨年後半からパチスロは6.5号機仕様に軸が移り、スマスロも登場してからパチスロコーナーにユーザーが戻り始めたのは間違いないところ。このあたりは年末年始の稼働状況が数字でもきっちり表れています。
 今年はメダル機、そしてスマスロも魅力的な機械が多数市場投入されます。まずスマスロではサミーから「スマスロ北斗の拳」が登場決定。初代にかなり寄せたスペックとのことで、5万台近くの販売を予定しているとか。この販売予定台数を聞いても、パチスロ復権の兆しをひしひしと感じますね。

③ホール閉店と開店
 ユーザーの皆様が通うホール事情は全体としては改善しつつあるものの、やはり勝ち負けははっきりついてしまっているので、閉店するホールは今年も多いはずです。そういったホールはやはり新台購入が無くなっていきますので、中古機ばかりの入れ替えをしているホールは先がないかもしれません。先がないということは玉を出す=餌をまくということをする必要がないですから、居心地の良さで通うならば止めませんが、勝ち負けを考えると……。
 逆に新店も昨年より増える可能性はありますね。ただし以前のように1000台規模のようなホールではなく、スマスロ中心の小型店での出店が増えそうな予感。スマパチもいける!となれば、ますます小型店の出店に拍車がかかると予想されます。今年の年末あたりには機械も出揃っているはずなので、もしかしたら出店ラッシュになるかも?

④SNSを使用した集客手法崩壊
 パチンコ店の広告手法には様々な自主規制があり、ホール自身が発信する内容にはかなり制限があります。また、本来イベント的なことは「著しく射幸性を煽る」という観点からNGのはずです。しかし実際は特日みたいなものがなんとなくホールにはあって、その模様を第三者であるSNS発信者が事細かに教えてくれるみたいな手法がまかり通っています。業界的には「晒し屋」なんて呼ばれていますが、裏ではきっちり広告業者が仕事として行っています。こういったことも広告規制によって今年はできなくなるのではと言われており、SNSを利用した手法にもメスが入ることでしょう。しかしこのジャンルは完全にいたちごっこ。1つを規制すれば、また何か新しいことが始まるのでしょうけれど。

 以上、4つの大枠で今年の業界動向を予測してみました。業界が盛り上がる方向に進んでもらいたいというのが我々の願いであり、皆様に楽しんでもらえる環境になれば幸いです!

PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。