2011年12月の業界動向とウワサ


 好き勝手に書かせて頂いたこのコラムも、紙面になるのはこれが最後になるみたいですね。今後はウェブに移行するとか。これも時代の流れといえばいいのでしょう。ファイトのチケット持ってホールに並んでいた頃が懐かしいです。遊びのパチンコ・パチスロが今は仕事となり、こうやって書く側の仕事を少しだけでもやらせてもらえるようになったのですから。

 さて12月の声も聞こえてきたので、来年早々に発表される新台について書こうと思ったのですが、新台戦線に名乗りを上げる機種がまだ少ない。実際にはパチスロに勢いがないように感じます。1月メインとなるのは山佐の『鉄拳2』。今風のゲーム性を積み込み、話題性も高い。すでに案件パンクしていると聞きますね。今年、押忍!番長2・赤ドン雅・北斗の拳世紀末救世主伝説と、あれだけパチスロを買っているはずなので、これらを大事に扱うのかと思いきや、やはり新台は欲しい……と。イベントもできない現在、新台入替に集客を頼らないとならない気持ちもわかりますが。

 2月はユニバーサルグループから『コンチネンタルV』が登場。20年前に登場した集中機「コンチネンタルIII」と10年前に登場した「コンチ4X」を足して2で割ったゲーム性だとか。ユニバだけに爆発力は凄いのでしょう。

 さて2月に出るコンチネンタルV。販売台数は7000台だとか。またKPEの悪魔城ドラキュラIIIも1万台売らないとの話が。これ、実はどのメーカーも少なからずタイの洪水被害を受けての台数とのこと。つまり満足いく台数が作れないのだとか。これはパチンコメーカーにも影響は当然あるようで、メーカーの組合で警察庁に部品の代替申請の陳情を挙げても、総論では却下されたらしい。つまり部品問題が片付いていないのです。今後供給不足が起こる可能性は震災の時よりも可能性は高いらしい。

 私は機械販売会社の人間なので、機械を買ってもらってナンボの商売。よって機械の供給が止まると、私たちの商売成り立ちません。でも本音を言えば、今年の年末に大量導入した機械をもう少し大事に使うチャンスであるとも思います。さらには夏に出たモンキーターンやミリオンゴッド神々の系譜だったり、昨年出た緑ドンVIVA情熱南米編、それ以前の新鬼武者だってそう。コインが出れば面白い! パチンコも同様です。新しい花の慶次、よく出来ていると思います。海物語シリーズだってスペックはどれも似たようなものですよね。初代ガロはこれ以上のギャンブル性を搭載したマシンはおそらく出ません。こういった機種を大事に使って、それ以外のコースをちょっとづつ入れ替える。これが数年前までのホール経営だったように感じています。ダメだから撤去する。新しいものを導入する。でも普段お客様であるホール様には口が裂けても言えませんが、稼動する努力をしているのかどうか。設定1だけでなく、いろんな設定を試してみる。出すにしても設定6を入れたほうがいいのか、オール3のほうがいいのか。パチンコもいくらでも調整の仕方ありますよね。機械の供給が鈍化するのであれば、そこにチャレンジするホールさんが少しでも増えてくれればなと感じています。
PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。