2018年9月の業界動向とウワサ


 設定付きパチンコがホールに導入され始め、パチスロ6号機「HEY!鏡」の導入もいよいよ迫ってきました。パチンコ業界は新たな局面に突入したと言えるのですが、ここにきてさらなる朗報が! それはパチスロでもあったように、パチンコでも一部内規が撤廃されるのではないか?という噂が9月上旬に出回り始めたのです。

 具体的には65%と決められた確変継続率が撤廃されるのではないかと言われています。もちろん総量出玉は規制されたままではあるものの、やはり継続率が高くなって瞬発力をちょっとでも上げられるとなれば開発の幅が広がるのは間違いありません。パチスロでもそうでしたが、やはり自由度がちょっとでもあったほうが魅力ある機械を開発できる環境にあるのでしょう。まだ確定案件ではないのですが、かなり煮詰まったところまで来ているとのことなので、正式発表を楽しみに待ちたいと思います。

 冒頭でも触れたように、少しずつ自由度が高まってはいるものの、やはり元々の新規則自体がかなり厳しく制限されていることもあり、新しい機械があまり検査を通っていないのが実状。特にパチスロはまだ数メーカーしか適合を受けておらず、現時点で発売までこぎつけているのは、大都技研、サミー、KPEの3社のみ。来年1月末には高射幸機を全体の30%から15%へ減らさなくてはならないのですが、代替機が出揃わない可能性も出てきました。

 当然、6号機の噂はいくつかあります。まず高射幸機がまだ多数設置されているユニバーサル。ユニバからは6号機一発目にユニバカ×サミフェスでも飾られた「アナザーゴッドハーデス2」が年末デビュー濃厚と言われています。まだ保通協は通過していないようですが……。さらにまどかマギカ新編も同時期にデビューする可能性があると言われており、6号機の目玉機種が年末年始に登場するかどうかはホール関係者にとっても期待したいところだと思います。この2機種が高純増で登場してくれれば、安心して入れ替えができますからね。

 三洋物産からも聖闘士星矢の6号機が噂されています。5.5号機で唯一高稼働していると言っても過言ではない聖闘士星矢の後継機種。こちらもホールからの期待は高いでしょう。やはり5号機でヒットした機種の高純増バージョンはある程度ユーザーも期待するところではないでしょうか。

 パチンコの新台では、設定搭載機が市場投入され始め、リメイク機を中心に各メーカーから発表が相次いでいる状況ですが、ついに海物語シリーズの設定搭載機の発売が決定しました。海物語によって設定機能がより市場で認知されれば、パチンコ営業も新たな時代に突入する可能性が出てきたと言えます。

 というのも、現時点では設定付きパチンコを甘く使っているホールは思いのほか多く、6段階設定を上から下までとりあえず使ってみて、ユーザーがどのような反応をするのか試している段階。ヴァルヴレイヴやミルキーバーの新装開店では、間違いなく“最高設定“というような出玉ぶりをいくつかのホールで見かけました。しかし開店並び先頭のお客様が高設定目当てに走るかといえば、そのような光景はまだあまり見かけることはない……。高設定に座れれば、相当安定した出玉に期待できるのですが、まだその凄さ、楽しさが認知されていないのだろうと分析しています。それと同時にホール側もどのようにお客様へ案内していいのか戸惑ってもいるのでしょう。設置台数も現状ではお試し程度の台数しかないのですが、海物語がかなりの台数導入されるようであれば「どこかに1台は高設定」みたいな営業も可能となります。そうなると設定付きパチンコの本領発揮となるのですが、果たしてどうなるか……。

PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。