2016年12月の業界動向とウワサ


 パチンコの釘問題で始まった2016年。年内に全てを解決しなければならないわけですが、大方のホールは幾ばくかのMAXタイプを残して年末の営業を迎えています。しかし、最後にメーカーから条件を獲得しようと息巻いているホールもあるようで、しかもそれがとある横断組織…いわゆる組合の幹部ホールだというのだからタチが悪い。一方的に入れ替えを強いられて文句を言いたい気持ちも分かりますが、その結末は年をまたげばすぐに分かります。

 ちなみに、もしMAXタイプを入れ替えせずに営業した場合は、来年以降新台入れ替えができなくなる罰則を与えられるはず。つまり事実上営業できなくなるはずですが、その前に機械が撤去されないことになると、今度はメーカー側もピンチ。そもそも釘問題とは、性能の異なるマシン=試験時と市場での状況が大きく違うのは問題である、ということから始まっているので、猶予期間までに機械が撤去されなければ、その対象機種が撤去はおろか検定取り消しになる可能性もあるのです。

 そうなると、その機械だけでなくメーカー全体の責任にもなり、3年間は機械販売ができなくなるはず。そうならないために現在も説得活動は続いているようですが、あとはどちらが折れるのかというまさにチキンレースの様相を呈しています。

 そういう心配ごともありますが、大半はパチンコ入れ替え対象機種が次々と市場投入されて新台の入れ替えもひと段落した感じ。ここからは春に向けて噂が出始めている動向をいくつか。まず、パチンコはSammyから北斗の拳シリーズ最新作が登場すると噂されています。これまで北斗の拳だけは大きな失敗もなくユーザーから一定の支持を得ているので、否が応でも期待してしまいます。また、ここのところかなり厳しい戦いを強いられている京楽産業.がボチボチ復活の狼煙を上げるのではないか?という噂も。新枠で登場すると言われている必殺仕事人シリーズ最新作に注目です。

 パチスロはパチンコとは逆に決して良くない状況ですね。スペックはある程度予測の範囲内なのですが、やはりというかユーザーが付いてきていない。ATに慣れた身体には正直なところ新基準機の出玉感は厳しいでしょう。来春にはユニバからアナザーゴッドポセイドンが出ると噂されていますが、2枚純増のスペックでどこまで期待していいものなのか悩むところではあります。

 このままパチスロの内規が変わらないのであれば、おそらく来年はパチンコの年になると思われます。ただし、冒頭の問題をクリアして新年を迎えることと、あとはカジノ関連の飛び火で厄介なことに巻き込まれないことが条件ではありますが。
PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。