2016年1月の業界動向とウワサ


 昨年末にパチンコメーカー団体とホール団体が記者発表を行い、パチンコの釘問題解決に向けて動き出しました。元々このタイミングで共同声明を出すことは予定通りではありましたが、それ以前に警察サイドのリークなのか、一斉に全国紙にて釘問題が報道されたのは皆様もご存知の通り。いま設置されているパチンコ台は全て違法機の可能性あり!と新聞紙上でやられてしまうと、いよいよ後がない業界団体。今国会でも議論されるのではと言われており、議論が進む前に手を打たないとならないでしょう。

 業界内のシナリオというか、表向きにも問題となる遊技機が設置機種全てだとするならば、それらの機種を撤去しないとなりません。それには代替え機がないと話が進まないわけですが、現時点ではパチンコ機の保通協通過状況は悪い。つまり新機種の数が少なく、入れ替えをしたくてもできない状況なのです。

 2月から3月にかけて話題になりそうな機種は3機種。まずはサミーのぱちんこCR真・北斗無双。こちらが約7万台程度販売可能と言われています。続いてSANKYOのガンダム。機械のデキが定かではありませんが、3万台から4万台程度の供給が見込まれています。最後がミズホの天元突破グレンラガン。こちらも有名版権でスペック違いを同時販売し、約3万台を予定しているとか。

 これら3タイトルは320分の1を下限と設定した新内規対応機。ただし今後は継続率にも縛りが出てきますので、将来的にはこのスペック帯が最も荒いものとなります。その辺りを踏まえてホールは機械選定してくるはず。また釘問題には当然ながら以前よりは対応していると言われています。後は率先して撤去しなくてはならないリストが出てくるならば、それに対応して粛々と入れ替えを進めるというのが業界全体のシナリオ。そこでつまづいている時間はないと思われるのですが、その通り進むのかどうか……。

 続いてパチスロ。こちらはパチンコでも別の議論として残っている高射幸性機の撤去という問題が残っているものの、まずはパチンコ釘問題という空気からか撤去云々の話はなにも決まっていない状況です。ただそれ以前にパチンコ以上に新機種が枯渇していますね。年末に大都技研から秘宝伝が登場し、1月にはビスティガンダム、オリンピア戦国乙女2、そしてギリギリにユニバーサルから沖ドキトロピカルが登場します。この沖ドキ最新作が現在話題のマトで、さらに山佐やサミーからも3月には新機種が登場すると言われていますが、5万台近く発売できそうな機械は……。

 ひとつ噂になっているのが、ユニバ系の新筐体。目新しい機能を搭載して登場するとのことで、これには期待したい!

PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。