2015年2月の業界動向とウワサ


 昨年パチスロの試験方法が変更になり、高純増タイプのAT機は事実上市場には出ないと言われています。猶予期間である今年の11月を過ぎれば完全メイン化となり、より機種開発の幅は狭まるはずです。その先には6号機化なんて話もありますが、それはあくまでも噂に過ぎません。また6号機へと変わっても、レギュレーションが甘くなるなんて保証もないです。

 業界の歴史を紐解いたとき、長く従事している人ほどこのような事を言います。「パチスロが厳しいときはパチンコが甘くなる」。しかし、今回それはなさそうです。時代と共にパチンコ自体の有り方も変わってくるということですが、向かうべくは大衆娯楽。遊べるパチンコ、パチスロですか。

 前置きが長くなりましたが、まだ正式発表されていないものの、どうやらパチンコにもなんらかの規制が入る模様です。具体的にはMAXタイプについて。確かに昨今のMAXタイプは多種多様を極め、ギャンブル性はパチスロのはるか上を行き、出玉スピードも早い。時間当たり25000発近く玉を吐き出すマシンすらあり、事実上の時速10万両…4号機のサラリーマン金太郎のキャッチフレーズを思い出す仕様です。

 この原稿を書いている時点では、正式には何も通達はないし、メーカー関係者でも知らない人は多いといった状況。しかし一部大手チェーン店はその動きを見越して機械を抑えにかかっていると言われており、何かしらの動きが水面下であるのは間違いありません。このコラムでも新しい情報が入り次第お伝えするつもりです。

 業界的には良くない話が多い中、ホールが考えるのは長く使える機械を抑えること。特にパチスロは顕著で、最後の爆裂機と噂される「ミリオンゴッド神々の凱旋」は完全パンクで導入できないホール多数。北電子の「ゴーゴージャグラー」もあっという間に完売したとか。さらに3月増産分の「沖ドキ!」もまたもや即日完売したと聞いています。このように実績ある機械のみが飛ぶように売れているのが現状。中古機でも「SLOT魔法少女まどか☆マギカ」やジャグラー&ハナハナシリーズに注目が集まっています。逆を言えばいくら機械が枯渇しているとはいえ、ダメな機種はダメなのであります。

 パチンコも似たような流れではありますが、もしパチンコに規制が入るのならば、しばらくMAXタイプというだけで売れるかも知れません。3月納品で京楽ブランドのオッケーからウルトラマンシリーズ最新作が登場します。新枠が牙狼金色のように派手との情報がありますが、どこまで売れるかは未知数。なぜならば最近の京楽グループは期待を大きく裏切った事実があるから大量には買えないというホールの声が多数なんですね。それを打ち破るだけの機械であることを願いたいところですが。

 また、4月には三洋物産からまたまた海物語シリーズが登場するとか。今度は大海物語3との噂が聞こえてきます。結果が出てしまったので仕方ないところですが、“まわるん“は業界を変えられなかったということなのでしょうか。

PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。