2013年11月の業界動向とウワサ


 気がつけば1年が終わろうとしています。機械選定も年末から年始にかけてとなっており、ほんと月日が経つのは早い。今年1年もたくさんの機械が出ましたが、1年間ホールの主軸になれそうな機種はパチンコもパチスロも1〜2機種あるかないか。もうちょっと年間通じて活躍する機械があればホール経営も楽になるのでしょうが、イベントも打つことができず、ホールもメリハリなく利益を取るだけだと機種の延命は厳しいのでしょうね。

 そんな中、パチスロ界で押忍!番長2以上にロングヒットとなった機種がユニバーサルのバジリスクⅡ。初代がそれなりに稼動したことに加えて、後継機種はキャラクターというよりも出玉性能と新筐体というウリがあって5万台近く売れた……という印象が強く、正直あまり期待されずに市場デビューしたマシンでした。しかし稼動は一定のところで下げ止まり、中古機の値段も高騰して今でも販売した台数分がきっちりホールで稼動しています。発売からすでに1年半が経ちましたが、パチンコ好きで知られる中村玉緒さんが“笑っていいとも!“で絶賛することもあったり、完全に市民権を得たマシンといえるでしょう。

 そのバジリスクⅡにいよいよ後継機が登場確定となりました。ホールデビューは来年の1月末とのことで、今度はAT機で登場するようです。ユニバーサルでは初のAT機となりますが、基本的なゲーム性の部分は変わっておらず、AT機で開発されている分、純増枚数が若干アップしているとか。バジリスクシリーズの魅力は適度なギャンブル性と安定した出玉性能。一撃万枚という派手な出玉はないですが、ドル箱に手が届く程度のかたまりが多く、遊んだ気になれるスペックが魅力ですね。そろそろ正式発表されると思うので、また当コラムでも続報を伝えたいと思います。

 それ以外にもパチスロは新機種が多数登場します。ビスティからはパネル部分まで液晶画面にした全面液晶パチスロが登場。版権はガンダムでこちらも1月デビューの予定です。さらに最近動きの緩やかな山佐からはモンキーターン2が出るとか出ないとか。あとは平和のルパンシリーズ銭形も1月にずれ込んだようで、1月は新バジリスク以外にも話題機種が豊富です。

 一方でパチンコは京楽からAKB48の第二弾が登場する予定。前田敦子を筆頭にメジャーどころが卒業しており、コンテンツとしてのかげりがちょっと見えているAKBではありますが、パチスロもそんな不安を蹴飛ばしてヒットした実績があるので見逃せないところでしょう。

 もう1点注目はサミーの北斗の拳百烈。こちらも年明けのデビューになるようですが、出ればハズさない北斗シリーズだけに注目したいところ。ただし、導入に行き着くまでのお付き合いがちょっと多すぎるのが難点……かな?

 最後にもうひとネタ。今年1年で見れば稼動に貢献したといえる某大ヒットゲームとのタイアップ機。ゾンビが登場するヤツです。この機械の一部にバグが発生しているらしく、メーカー側が対応しているとの噂あり。どんな内容かはわかりませんが、判明次第コラムでも触れたいと思います。
PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。