2013年9月の業界動向とウワサ


 パチスロの年末商戦が活況を帯びてきました。大手メーカーのラインナップがほぼ出揃い、正直どれを選んでいいのか、いや選べないほど話題機種が豊富といった状況。新台導入に掛けられる予算も限られているでしょうし、販売する我々も大変です。

 11月は話題機種が2タイトル。サミー「パチスロ交響詩篇エウレカセブン2」とニューギン「戦国パチスロ花の慶次〜これより我ら修羅に入る〜」の2機種でどちらもベースはAT機。エウレカは初代のイメージを守りつつ遊べるタイプに仕上がっていて、現行発売されている機種の「良いところ」を上手く入れ込んでおり評判は上々のようです。メーカー販売目標台数は7万台とのことで、現在のサミー系マシンの勢いから完売はほぼ確定でしょうか。

 花の慶次もやはりホールからの注目度は高く、実際この機種を導入するために前2機種をお付き合いしたホールも多いです。これまた7万台近くの販売台数を見込んでいるとのことで、こちらも完売は間違いなしでしょうか。

 面白いのはこの2機種が同じ日から納品開始になるということ。11月上旬にホールデビューとなりますが、ここでパチスロ島を改装してくるホールも多いかもしれません。現在設置されている全パチスロ台数が約150万台程度なので、その10%が新台に入れ替えられる計算ですね。ユーザーとしてはこの流れの中で、しっかり出すホールを見極めて勝負をするのが吉と出そうです。

 新台協奏曲も12月になるとさらに激しさを増します。ここからは全て噂話ですが、大都技研からは「吉●」の後継機種が、平和オリンピアからは「銭●」が登場予定だとか。どちらも4号機時代に711枚大量獲得タイプとしてヒットした機種ですが、どうやらその流れを汲む仕様になっているとかいないとか。711枚大量獲得をATでどのように表現するかはポイントになりますが、注目されることは間違いないでしょう。

 そしてビスティからは「ガン●ム」のパチスロが登場するとかしないとか。業界初の斬新機能もあるらしいのでこちらは発表を待つばかり。ユニバーサルからは満を持して「バジリスク」の後継機種が登場すると言われてましたが、その前に今秋公開の映画市場最大ヒットとなるだろう「魔法少女まどか☆マギカ」とタイアップしたマシンを投入してくる模様です。映画の封切りと同時に仕掛けてくる可能性が高く、版権の注目度はMAX。こちらにも期待したいですね。

 以上のようにパチスロは大手メーカーから力の入った機種が目白押しという状況。一方のパチンコは相変わらず寂しいところですが、京楽産業から発表された10月導入予定の「CRぱちんこ仮面ライダーV3」が10万台超の大ヒットとなりそうですね。

 そうなると毎年業界内で話題になる京楽産業vs三洋物産の年間販売台数1位争いがまたもや京楽のトップで終わりそうですが……実は三洋物産には隠し玉が用意されているとか。現在稼動好調の沖海3のバージョン違いを投入して販売台数1位を奪取する予定のようです。

 しかし、稼動良好な機種をホールが望んでいるのは当たり前のことですが、不毛なプライド争いにホールをはじめ我々販売業者も巻き込まれたくないってのが本音ですね。
PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。