2012年11月の業界動向とウワサ


 今年1年も残りあとわずか。日本という国でいうならば、今年は近隣国との関係がよくなかったことが経済にも影響が出ていますね。今年初めには中国から日本に来られる旅行客をパチンコ業界も取り込もう! なんて動きがありましたが、これも完全に棚上げ。確かに反日運動が始まってから旅行客は激減。目に見えて体感できるのですから、実際に商売されている方々は大変でしょうね。

 景気動向はそんなこともあり悪かった1年ですが、それに引きずられて……というわけではありませんが、パチンコ・パチスロ業界も厳しかった。現在までに発売された機種を見直しても、ほんとにホールに貢献したと言える機種は数えるほど。それは機械が悪いのか、それとも使う側のホールが利益重視で使うために良さを殺してしまっているのか。はたまた、もうパチンコ・パチスロという遊びが根本的に揺らいでいるのか……。業界関係者も答えがでないでしょうね。ただ1つ言えるのは、やはり玉やコインが出ると楽しい! これは紛れもない事実ですから、やはりこのコラムを読んで頂き、無駄な機械を買わない努力をして、その分お客様に還元する。これである程度の稼動は復活すると思いますが、読者の皆様はどう思われます?

 すでにメーカーの営業戦線は来年頭の機械に移り始めております。年末戦線に予定通りSLOT牙狼を販売したユニバーサルは、1月末にいよいよ神様降臨。噂になっていたミリオンゴッド神々の系譜ゼウスバージョンを投入決定! 基本的なゲーム性はそのままで、今回は上乗せのゲーム性を加えているとか。すでに大手チェーン店の買占めが始まっているみたいで、争奪戦はかなり激しい模様。現在の神々の系譜には根強いファンがいますからね。ゴトの影響がなければもっとホールに残っていていい機械。個人的にもデビューが待ち遠しい1台ですね。

 続いて山佐。今年1年で最も機械を売ったメーカーでしょうが、2013年1発目はこれまた1月に投入。宇宙戦艦ヤマト、もしくは戦国無双のどちらかを発売予定だとか。前作がどちらもイマイチ……だったので、どのような完成度になっているかがポイントか。

 3大メーカーの1つサミー。2012年はかなり厳しい機種しか発売されませんでしたが、来年も北斗の拳が登場するまでは厳しいか。攻殻機動隊も1月頭に納品されるようですが、販売状況は正直厳しい。

 上場メーカーの動きは期末の3月までが勝負になりますので、サミーの北斗の拳だけでなく、鬼武者やエヴァンゲリオンといったところも出てくるかもしれません。

 続いてパチンコですが、3月までの大物話は聞こえてきていません。年末にどのメーカーも大型マシンを投入してきていますので、情報も含め、営業戦略を立てるのはこれからなのでしょう。

 ちなみに今年一番使えた機械は、パチンコならば、ぱちんこウルトラマンタロウを挙げるホール関係者が多かったですね。京楽マシンにしては利益も取りやすかったですし、稼動もしばらく抜群でしたから。パチスロはバジリスク2か聖闘士星矢を挙げる関係者が多いですね。もちろん昨年末に発売された押忍!番長2が最も貢献した機種であることは間違いありません。
PROFILE/某メーカーの営業職を経験後、ホールコンサルティング事業を興すなど業界歴は長い。現在は販社に勤務。業界動向を独自の視点で分析し販売実績を伸ばしているやり手営業マン。業界メディアにも幅広い人脈を持つ情報通でもある。